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壁を乗り越えて

壁を乗り越えて

S.Kさん 職業指導員

 

●福祉の事業所と知らず

Sさんは今年9月リアンに入社したばかりの新入社員です。

学校を卒業後、大阪を拠点とする劇団に所属。舞台のダンサーとして活躍していましたが、体調を崩し退団。

その後、手に職を付けようとエスティシャンに転職。昨年まで約20年勤めました。

今年に入り、新たな仕事に就こうと職を求めていたSさんの目に1枚の求人票が目に留まりました。

そこに書いてあった「誰かのやりたい事を形にする」という呼びかけの言葉に感銘。

応募した時には福祉の仕事とは知らず、面接を受けるまで時間があったので調べ、何となくは分かりましたが、詳しくは知らずに面接に臨み、担当者に伝えると驚いていました。

しかし、Sさんのやる気が買われ、そのまま採用が決まったそうです。

 

●分からない事が多すぎて

人生で初めて福祉の仕事に就いたSさん。

新たな職場には様々な壁が立ちはだかったと言います。

「A型就労」「電話支援」などこれまで全く聴いた事の無い名前が次々と飛び交い、

特に良く出て来る「支援」という福祉業界の用語を理解するのに苦労したと言います。

また、これまで事務仕事は経験が半年程と浅く、パソコンも苦手のSさんにとって、

行政関係の書類作りも壁になったそうです。

必要書類を作成する際、自治体によって書式が違う事を知らず、間違えてしまった事もあったとか。

「分らない事が多すぎて大変です」と苦笑しながら話してくれました。

 

●利用者さんとの壁

電話支援で上手くコミュニケーションが取れていたと思っていた利用者さんと初めて定期面談で対面。

「困りごとは無いですか?」と何気なく発した質問に対して

「まだそこまで人間関係が構築出来ていないのにそんな事言われても困る」と拒絶され、

Sさんはかなり落ち込んだと言います。

電話では話す事が出来ても、いざ対面となると上手く会話が出来ない特性の方もいる事をSさんは実感。

通り一遍の質問で電話支援が出来ていたと勘違いし、「距離感を詰め過ぎた」と反省したと言います。

それが分かってからというもの、趣味など利用者さんが何に興味を持っているか調べ、聞き取りに取り入れ、研修で来所した際に率先して挨拶するようにしているそうです。

「その効果は?」と問うと、「ありました」と即座に返答。

ある時、いつもの利用者さんに「(人間関係は)構築出来ましたか?と冗談交じりで尋ねたら、『全然出来ていますよ』と笑って答えてくれました」とSさんは嬉しそうに話してくれました。

 

 

●先輩の貴重なアドバイス

多様な特性を持つ利用者さんと接する中で、なかなか上手く対応出来ず苦しんでいたSさん。

先輩に相談すると「障がいを見るのではなく、その人を見たらいい」とアドバイスされました。

Sさんは、今まで利用者さんの障がいにばかり気を取られ、利用者さん自身と向き合えていなかった事を痛感。

先輩の一言で、気持ちが随分楽になったと言います。

 

●通所の解禁に向けて

来年予定される通所の再開に向け、楽しみと共に不安も口にするSさん。

まだ休業中で、利用者さんに直接支援出来ていない今、自分が本当にサポートできるのかどうか漠然とした不安があると言います。

しかし、「やりたい事が分からない」と悩む利用者さんに対し、親身になって相談に乗り、

利用者さんがやりたい仕事を見つけるまでになったと語るSさん。

Sさんのそのやる気さえあれば、心配は無用だと感じました。

 

文責 北村誠一 (広報担当)

 

 

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